元請負人の義務
@建設工事の施工に先立ち、必要な工程の詳細や作業方法を決定するにあったては、あらかじめ下請負人の意見等を聴取しなければならない。

A工事完成払いまたは出来形に対する部分払いを受領した場合、元請負人は下請負人にたいし、一月以内に支払をおこなうこと。

B工事前払い金を受けたときは元請負人は下請負人にたいし、原材料代金等費用に充当できるよう配慮し支払うように努めること。

C工事完成の通知を下請負人から受けた場合、20日以内に検査を実施すること。

D完成検査合格後、下請負人から目的物引渡しの申告があった場合、ただちに応じなければならない。

元請が特定建設業者の建設工事を下請する1次下請業者の場合
E2次下請を行う場合、元請業者に通知する。

以下、特定建設業許可業者が元請負人の場合
F完成検査合格後、下請負人から目的物引渡しの申告があった場合、その日から50日以内に下請代金を支払わなければならない。50日を超えた場合、遅延に対する延滞利息を支払わなければならない。

Gいわゆる街金でないと割引を受けれない手形による支払は禁止。

H下請負人にコンプライアンス(法令・規則遵守)を指導すること。下請負人に違反が認められる場合、その違反事項を指摘し、是正を要求すること。是正を要求してもなお改善されない場合、監督官庁に通知すること。

I下請負代金の総額が3,000万円(建築一式工事4,500万円)以上の建設工事は施工体制台帳を該当する工事現場ごとに備え付けなければならない。


一括下請負の禁止
 発注者の書面による承諾書がある場合を除き、下請への発注も、元請からの受注も全面禁止。公共工事及び多数の者が利用する施設又は工作物に関する重要な建設工事で政令で定めるものは、発注者の書面による承諾書の有無にかかわらず全面禁止。



以下、国土交通省総合政策局 「施工体制の適正化及び一括下請負の禁止の徹底等について」別紙より

一括下請負とは

(1)建設業者は、その請け負った建設工事の完成について誠実に履行することが必要です。したがっ
  て、次のような場合は、元請負人がその下請負工事の施工に実質的に関与していると認められると
  きを除き、一括下請負に該当します。
   @請け負った建設工事の全部又はその主たる部分を一括して他の業者に請け負わせる場合
   A請け負った建設工事の一部分であって、他の部分から独立してその機能を発揮する工作物の工
   事を一括して他の業者に請け負わせる場合

(2)「実質的に関与」とは、元請負人が自ら総合的に企画、調整及び指導(施工計画の総合的な企画
  、工事全体の的確な施工を確保するための工程管理及び安全管理、工事目的物、工事仮設物、工事
  用資材等の品質管理、下請負人間の施工の調整、下請負人に対する技術指導、監督等)を行うこと
  をいいます。単に現場に技術者を置いているだけではこれに該当せず、また、現場に元請負人との
  間に直接的かつ恒常的な雇用関係を有する適格な技術者が置かれない場合には、「実質的に関与」
  しているとはいえないことになりますので注意してください。
   なお、公共発注者においては、施工力を有する建設業者を選択し、その適正な施工を確保すべき
  責務に照らし、一括下請負が行われないよう的確に対応することが求められることから、建設業法
  担当部局においても公共発注者と連携して厳正に対応することとしています。

(3)一括下請負に該当するか否かの判断は、元請負人が請け負った建設工事一件ごとに行い、建設工
  事一件の範囲は、原則として請負契約単位で判断されます。
 (注1)「その主たる部分を一括して他の業者に請け負わせる場合」とは、下請負に付された工事の
    質及び量を勘案して個別の工事ごとに判断しなければなりませんが、例えば、本件工事のすべ
    てを一業者に下請負させ、附帯工事のみを自ら又は他の下請負人が施工する場合や、本体工事
    の大部分を一業者に下請負させ、本体工事のうち主要でない一部分を自ら又は他の下請負人が
    施工する場合などが典型的なものです。

(具体的事例)
 @建築物の電気配線の改修工事において、電気工事のすべてを一社に下請負させ、電気配線の改修工
 事に伴って生じた内装仕上工事のみを元請負人が自ら施工し、又は他の業者に下請負させる場合
 A住宅の新築工事において、建具工事以外のすべての工事を一社に下請負させ、 建具工事のみを元
 請負人が自ら施工し、又は他の業者に下請負させる場合

(注2)「請け負った建設工事の一部分であって、他の部分から独立してその機能を発揮する工作物の
   工事を一括して他の業者に請け負わせる場合」とは、次の(具体的事例)の及びAのような場合
   をいいます。
(具体的事例)
 @戸建住宅10戸の新築工事を請け負い、そのうちの一戸の工事を一社に下請負 させる場合
 A道路改修工事2キロメートルを請け負い、そのうちの500メートル分について施工技術上分割し
 なければならない特段の理由がないにもかかわらず、その工事を一社に下請負させる場合